YuriThai

2026年6月8日

タイGL 新興スタジオ勢力マップ 2026 — Me Mind Y / S Class / Pro Gold が同時参入する転換点

2026年、タイGL に『新興スタジオの大波』が来ています。BL の老舗 Me Mind Y が AI Girl Series で SF 路線、S Class Entertainment が Hak Na My Boss で本格進出、新興の Pro Gold が Since Norita で時代物に挑戦。さらに Motion Minds Entertainment / BEC World などの既存スタジオの戦略も含め、2026年のタイGL 制作スタジオ地図を最新版に更新します。

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タイGL 新興スタジオ勢力マップ 2026 — Me Mind Y / S Class / Pro Gold が同時参入する転換点

タイGL 界隈で、いま **「制作スタジオの地図が書き換わっている」**という空気が広がっています。 2026 年の前半だけで、これまで GL を扱ってこなかった 3つの主要プロダクションが、立て続けにジャンルへ参入しました。

  • Me Mind Y ── タイBL の老舗が「More Than Her Project」で GL ライン本格化、AI Girl Series を6/24プレミア
  • S Class Entertainment ── 同社初の GL シリーズ Hak Na My Boss で、監督に Tanwarin Sukkhapisit を起用
  • Pro Gold ── タイGL ではほぼ前例のない 時代物 × 時間移動 路線 Since Norita で進出

これは偶然の同時多発ではなく、タイ BL の世界的成功で培われたインフラ(撮影所・俳優プール・配信網・国際ファンダム)を、GL に転用するフェーズに入ったことを意味します。 本記事では、2026 年のタイGL 制作スタジオ地図を、新興 / 既存 / 大手 の3レイヤーで整理します。

📖 既存・中小インディーズについての網羅的なガイドは インディーズGLスタジオ完全マップ も併読してください。


1. 2026 年の "新参三勢力"

Me Mind Y — BL の老舗が GL に本気で来た

タイ BL ファンには言わずと知れた Me Mind YTharnType: The Series(2019)、Don't Say No: The Series(2022)など、Wattpad 発のヒット小説を映像化してきた老舗で、**MAME(Mae Arawann)**という看板脚本家を抱えるスタジオです。

その Me Mind Y が立ち上げた GL 専門ライン 「More Than Her Project」 は、BL で培ったノウハウを GL に正面から転用する狙い。

主な動き:

  • More Than Her Project 第1弾:Love Beyond Dreams 等の GL シリーズ
  • 第2弾AI Girl Series ── タイGL 初の "人型 AI ロボット" 題材
    • 主演: Mayyu Kawisara × Chanya Amarit Duval(MayyuChanya)
    • 脚本: MAME(Mae Arawann) ── タイ BL 界のヒットメイカー
    • 監督: ธัญพิสิษฐ์ จิระเดชากุล
    • 6/24 プレミア、YouTube + iQIYI UNCUT、全7話
  • 配信戦略:YouTube(無料)× iQIYI UNCUT 版(独占)の二段構え

MAME という BL 界の女王が GL の脚本を書く」という事実だけでも事件で、Me Mind Y の本気度を象徴しています。詳細は AI Girl Series 先行ガイド を参照。


S Class Entertainment — 監督 Tanwarin で勝負

S Class Entertainment は、これまでタイ国内のラコーン・ファッション系で実績を積んできた制作プロダクション。Hak Na My Boss同社初の GL シリーズとなります。

特筆すべきは、座組み全体が "トランスインクルーシブ" であること:

  • 監督Tanwarin Sukkhapisit ── タイ初の openly transgender 国会議員、タイ映画監督協会会長を務めた重鎮
  • 主演Yoshi Rinrada Thurapan ── Miss Tiffany's Universe 2017 優勝者、トランス女優
  • 相手役:Diana Flipo ── タイ・フランス系のベテラン女優

タイGL がトランスジェンダー・コミュニティを脇役ではなく、撮影現場の中核に据えた最初の主流作品」という位置づけになりそうです。 原作は Chao Planoy の Web 小説『I Love You แปลว่าฉันรักเธอ』で、オフィス × 職場恋愛 × コメディ路線。Tanwarin 監督 の長年の課題である **「商業エンタメと社会派の両立」**が GL でどう結実するか、注目です。

詳細は Tanwarin Sukkhapisit 完全特集 を参照。


Pro Gold — 時代物 × 時間移動という未開拓ジャンル

Pro Gold は、上記2社と比べると業界での認知はまだ高くない新興プロダクションですが、2026年に発表した Since Norita で大きな話題を集めています。

注目ポイント:

  • タイGL ではほぼ前例のない "時代物 × 時間移動" 路線(The Loyal Pin の時代劇路線とも違う、ファンタジー要素強め)
  • 主演: Nene Thanchanok Yutthasarnsiri × Khaimook Sirin(NeneKhaimook)
    • Nene は Pro Gold 所属の verified 女優、Rita-Frey 役(現代パート)
    • Khaimook は Phiang Khwan 役(時代パート)
  • 公式タグライン:「たとえ時が私たちを引き裂いても、愛があなたを連れ戻してくれる」

ポスターからは前世モチーフ・時を超えるロマンスが読み取れ、タイGL ジャンルのファンタジー枠を一気に押し広げる可能性があります。Pluto(ファンタジー寄り)以来の、メタフィジカルなロマンスを狙う路線です。


2. 既存スタジオの 2026 戦略(既存ラインの強化)

Motion Minds Entertainment

作風:演出重視・K-drama 的シネマトグラフィー 主力ShellyPundao、Neko Naerunchara

  • Roller Coaster(2025)で Channel 3HD × YouTube 同時配信を確立
  • 2026年は By Your Side で ShellyPundao 再共演
  • インディーズの中で "演出のクオリティ" を最も押し出すスタジオ

BEC World / Channel 3

作風:地上波 + Web 同時配信の最大化 主力LingOrmOrmFolk

CHANGE2561 — LMSY 3部作の完結

Idol Factory + North Star — 4 Elements 完結


3. 大手スタジオの動き(参考)

メインの動きはこちらの専用記事を参照。


2026 スタジオ地図 — 整理表

レイヤー スタジオ 2026 主力 GL 戦略の特徴
大手 GMMTV Girl Rules / Ditto / Her / Moonshadow / Bake Love Feeling ペアブランドの長期育成、GL Universe
大手 IDOLFACTORY Cranium FreenBecky の国際展開
大手 CHANGE2561 LMSY 3部作 完結後の展開 1組のペアを長期
大手 BEC World / Channel 3 In Love Forever 地上波+Web 同時配信
大手連携 Idol Factory × North Star The Fire(4 Elements 最終章) シリーズ世界観
新参(2026年) Me Mind Y AI Girl Series BL 老舗の GL 進出、SF AI
新参(2026年) S Class Entertainment Hak Na My Boss Tanwarin 起用、トランスインクルーシブ
新参(2026年) Pro Gold Since Norita 時代物 × 時間移動
既存インディー Motion Minds By Your Side K-drama 演出
既存インディー K11D HOUSE Rental Love Lab 都会的マイクロドラマ
既存インディー その他(S.NUR / Snap25 / Kongthup ほか) 個別ニッチを攻める

何が変わったのか — 2026 年タイGL の構造変化

これらを通して見ると、2026 年に起きているのは 3つの構造変化だと整理できます。

1. "ジャンル拡張" の加速

これまで校園・職場・時代劇が中心だったタイGL に、SF(AI Girl)・時代物 × 時間移動(Since Norita)といった、新ジャンルが立て続けに登場。 ジャンル全体の表現範囲が物理的に広がっている

2. "BL からの転用" の本格化

Me Mind Y の MAME 起用S Class の Tanwarin 起用は、いずれも BL ヒット作の実績を持つクリエイターを GL に投入するパターン。 これは、タイ BL の国際的成功で培われた作家・脚本家・撮影クルー・配信網を、GL に インフラごと転用 するフェーズが始まったことを示します。

3. "アイデンティティ・インクルージョン" の制作中枢化

Tanwarin(トランス監督)× Yoshi(トランス主演)× S Class(同社初 GL)の Hak Na My Boss は、LGBTQ+ コミュニティを撮影現場の "中心" に据えた制作モデルとして、業界全体への波及が期待されます。


視聴者として何を見るべきか

ここまでの整理を踏まえて、2026 年下半期に "スタジオ視点で" 追うべき作品 をまとめると:

作品 開始 スタジオ 理由
In Love Forever 6/19 BEC World LingOrm 第3作、地上波枠の最大化
AI Girl Series 6/24 Me Mind Y BL 老舗の GL 進出、MAME 脚本
The Fire 7/11 Idol Factory × North Star 4 Elements 最終章
Hak Na My Boss 2026 内 S Class Tanwarin 監督 GL 初挑戦
Since Norita 2026 内 Pro Gold 時間移動 GL、新興スタジオ
By Your Side 2026 内 Motion Minds ShellyPundao 再共演
Girl Rules 関連派生 順次 GMMTV GL Universe

これらはそれぞれが別のスタジオ哲学を体現する作品群です。1本ずつどのスタジオの色が出るかを意識しながら観ると、タイGL の現在地と未来が立体的に見えてきます。


関連リンク


「タイGL は2022年の GAP で立ち上がり、2026年で骨格が完成した」 ── 後年そう振り返られる可能性がある転換点を、いま私たちは目撃しています。 Me Mind Y・S Class・Pro Gold ── この3社の参入は、ジャンルとしての インフラ整備とアイデンティティ多様化 が同時に進んでいる証拠です。 2026 下半期は、スタジオ視点で作品を選ぶ という新しい楽しみ方が確立されていく半年になりそうです。